veitアイロンのソールの役割り

高性能で高品質な仕上がりを提供するveitHP2003ハイプレッシャーアイロン。

このアイロンにはソールを装着するようになっています。

ソールは2種類です。

メタルソール(テフロン・ブルー)

スチールソール(ステンレス)

です(実はメタルソールにはホワイトもあります)

ステンレスの方は購入時に3枚の板(0.5mm)が入ってるはずです。
用途としては
入れる枚数によって蒸気の質を変えます。
0枚、乾燥蒸気
1枚、少し湿り気のある蒸気
2枚、湿り気のある蒸気
3枚、湿り気の多い蒸気
になります。
アイロン本体のソールとステンレスのソールの間に隙間ができるのが理由です。
理由としては
ステンレスのソールは綿・麻用になります。
綿・麻は通常180〜200℃の高温で仕上げます。
ブルーソール(テフロン)ではアイロン温度を200℃に設定するとテフロンに歪みが生じます。
しかも、ブルーソールは表面温度を30℃程度下げますので、表面温度を200℃にしようと思えば230℃の設定にしなくてはならず、テフロンでは現実問題として不可能です。
ステンレスソールは表面温度を下げることはないので200℃設定ならそのままの表面温度にて仕上げができます。
綿・麻を仕上げる時に霧吹きをかけることがあるかと思うのですが、インナーソールを入れると湿り気のあるる蒸気になるので霧吹きをしなくてもアイロンスチームで水分を繊維に与えられるというものです。
スチーミングしながら、アイロンを滑らせ、その後は200℃のソールの熱でその湿り気を取り去り、バリオセットの強力なサクションで繊維をセットすることができるのです。
なので、ステンレスのソールをはめると、霧吹きをしなくても綿・麻製品をビシッと仕上げることができます!

 

では、ブルーソールはなんで表面温度を30℃下げるのか?
通常160〜170℃の設定にします。
最適なアイロンの表面温度は素材・繊維によって変わります。
クリーニングに出てくるアイテムは多品種・多アイテムになります。
ウールの後にポリエステル、シルク、アクリルなどアパレルとは違い限りなく違う素材がランダムにあります(アパレルはロットの数が桁違いなのでテーブルの設定なども使い変更します)
その度にアイロン温度を変えるのは・・・。
通常、配管からくる蒸気は3k〜3.5kに減圧してアイロンに供給します。これはファイトの電気ボイラーも同じで3k〜3.5kの設定です・
(たまに1kとかで使ってる工場をお見かけしますが、1kでは低すぎると思います。仕上がらないです。かなり柔らかいべちょべちょの質の悪い蒸気です)
3〜3.5kの上記は150~160℃くらいの質の高い乾いた蒸気です。
その高品質の良質な蒸気をアイロンを130℃で使用すると、せっかくの良い蒸気がアイロンで逆に冷やされることになって、質の悪い蒸気になってしまします。
アイロン温度を160〜170℃にして供給される蒸気をアイロンの熱でさらに温めることで最高の蒸気になります。
だから、ファイトのアイロンの蒸気は透明で見えないのです(質の悪い蒸気は白いです)
ここで、一番適切な表現はブルーソールは”当て布”だと考えるとわかりやすいかもしれません。
蒸気温度は150〜160℃の良い状態をアイロン本体のソールのヒーター熱でさらに質を高め、ブルーソールを装着することで表面温度を約30℃下げあらゆる素材に安心してプレスができるようになるのです。

以上が理屈上のソールの役割です。

その他、

メタルソール(テフロン・ブルー)は使用頻度にもよりますが、通常1〜2年で劣化します。

落としたりぶつけたりするとアウトです!

これはかなり酷い例ですが、表面がボコボコ浮いたようになります。

↑の写真のままで使っていると、繊維を傷つけてしまうのでこまめなチェックと早めの交換をお願いします。

1年経ったら要チェック!

落としたりあてたら必ず確認!

良い道具は、良い状態で使いましょう!

 

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